がん保険の選び方
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医療保険のうち、保障の対象をがんだけに絞り、がんを重点的に備える保険として「がん保険」があります。
まずは医療保険とがん保険の違いを理解し、自分に必要な保険を選びましょう。
まずは「医療保険」と「がん保険」の違いを知ろう!
医療保険とは?
「病気やケガで入院・手術したときに給付金が支払われる保険」です。
「がん」で入院した場合も、もちろん給付の対象になります。
また、1回の入院の日数には制限があり60日型や120日型が主流です。
なお、退院日の翌日からその日を含めて180日以内に同じ病気で再入院したときには、1回の入院とみなされます。
医療保険のイメージ
がん保険とは?
一般的ながん保険は、「がん」と診断されたときに診断給付金(一時金)が給付され、がんによる入院・手術、死亡に対しても給付金が支払われます。
診断給付金(一時金)は、「がん」と診断されてから早い段階でまとまったお金を受け取れるので、入院を伴わないがん治療や、健康保険では対象とならない先進医療や民間医療の自由診療などの治療費用に充てることも可能です。
また、医療保険とは異なり、1回の入院の日数に制限がないのが主流です。これは、長期化されるがん治療の入院や再発などによる入退院の繰り返しなどにも対応できるように考慮されていると言えるでしょう。
しかし、がん保険は、加入(責任開始日)から90日間の待機期間がある保険が大半という点には注意が必要です。
医療保険とがん保険の主な違い
がん保険 | 違い | 医療保険 |
---|---|---|
がん | 給付対象となる入院 | 病気・ケガ(がんを含む) |
一般的に契約日から 90日経過後 |
保障開始日 | 申し込み・告知(診査)・ 第一回保険料の支払いが 済んだ日 (責任開始日) |
がんと診断された時に受取れる給付金 1回のみや複数回受取れる 保険会社もあります |
診断給付金 | 特になし |
上限なし | 一入院の 給付上限日数 |
60日、120日等 上限日数の規定あり |
保険会社により異なる場合がございます。
一般の医療保険は、幅広い病気やケガに対応。がんの場合の入院や手術も、もちろん保障されます。
しかし、治療費が特に高額になりがちで、治療期間も長引くといった特徴のあるがんでは、一般の医療保険ではカバーできないリスクもあります。
「がんに対する保障を重点的にカバーする」には、がんの特徴に合わせて、がん専用で設計された「がん保険」でしっかり備えましょう。
がん保険選びのチェックポイント
それでは、実際にがん保険を選ぶときにどのような点にポイントをおいて選ぶのがいいのでしょうか。
がん保険にはさまざまな種類があり、商品によって保障内容が異なります。下記の5つのポイントをチェックして、自分にぴったりの保険を見つけましょう。
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給付金を受け取れる条件は?
がんと診断されたとき/がん治療を受けたとき
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「がん保険」と一口に言っても、タイプは複数あります。ここでは、一例として3つのタイプをご紹介します。
がんと診断された場合に一時金(診断給付金)を受け取れるタイプ
このタイプは治療開始前に一時金を受け取ることができ、使い道をご自身でご選択できます。もちろん今後のがん治療に活用いただけますし、通院のための交通費や働けない期間の生活費などにあてることも可能です。「がんと診断」された時点で保険金請求ができるため、どんな治療法を選ぶかにかかわらず給付金を受け取れます。
がん治療を受けたその月ごとに一定額を受け取れるタイプ
例えば、「抗がん剤治療を受けた月ごとに10万円」などというように給付金を受け取れます。長期のがん治療では、長期にわたって治療費がかかります。「がん治療を受けた」ことを条件に支払われるタイプは、長期的に通院治療をする際の助けになるでしょう。(※支払限度は各保険会社によって異なりますので必ずご確認ください。)
かかった治療費の実費が補償(保障)されるタイプ
保険診療はもちろん、健康保険が適用されない「先進医療」や「自由診療」などを補償(保障)対象としています。「お金の心配なく納得のいく治療をしたい」という方にご検討いただいています。
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診断給付金の受け取りは?
1回のみ保障/何回でも繰り返し保障
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がんと診断されたときに一時金として支払われる診断給付金は、1回限り支払われる商品と、再発した場合でも一定期間がたっていれば何度でも支払われる商品があります。
また、保険商品によって診断確定のみで受取れるものの他、診断確定に加え、入院が必要なものもあります。
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上皮内新生物の場合、給付金はいくら出る?
診断給付金と同額を保障/減額・保障されない
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がんには「がん(悪性新生物)」と、前がん状態である「上皮内新生物」がありますが、がん保険では、これらの保障を区別しているものがあり、上皮内新生物に関しては、がん(悪性新生物)と同等に給付金が支払われるものと、給付金が減額となるもの、給付金が支払われないものがあるので確認が必要です。
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先進医療も保障される?
かかった技術料と同額を保障/保障されない
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がん治療に有効な先進医療ですが、先進医療の技術料には健康保険は適用されず、全額自己負担となります。
そのため、治療費は想像以上に高額となることもありますので、がん保険や特約で備えておくと安心です。
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通院治療も保障される?
入退を伴う通院に限り保障/入院を伴わない通院のみでも保障
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従来のがん保険の通院給付金とは、がんの治療を目的として入院をし、その退院後、がんの治療で通院をされた場合に給付金をお支払いするのが主流でした。
しかし、近年、医療技術の進歩により、抗がん剤治療や放射線治療を通院で行えるようになり、入院を伴わない通院治療が増加傾向にあります。そのため、入院を伴わない通院治療のみの場合でも、通院給付金が受けられるがん保険が少しずつ増えてきています。
通院給付金のセットされたがん保険を検討するときは、通院給付金の支払事由として、入院実績がどこまで求められているかをチェックすることが必要です。
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ここが大切!
がん保険にはさまざまな商品や特約がありますが、共通して言えるのは、保障が充実している分だけ保険料は割高になるということです。
保障の必要性と保険料を考慮して、ご希望にあったがん保険を選びましょう!
監修者情報
監修者
林田 憲治
(2級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)
『お客様へ寄り添った案内』をモットーに、
スタッフ一同、親切・丁寧に分かりやすくご説明させていただきます。
掲載している情報は記事更新時点のものです。最新の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。
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