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高校生にかかる教育費はどれくらい?

更新日:

高校生に必要な教育費はどれくらいなのでしょうか?
学習塾に通う費用は学年を追うごとに高くなります。統計を参考に、子供の将来に必要な教育費に備えましょう。

私立の場合は、入学金が必要な1年生が最も高額に

教育費は公立約51万円、私立約105万円

文部科学省が行った「子どもの学習費調査」によると、公立の高校に通う高校生1人あたりの教育費は年間約51万円、私立の高校に通う高校生の教育費は年間約105万円となっています。
学年別では、私立の第1学年が約128万円で最も高くなっていますが、これは入学時の入学金が影響しているようです。

なお国公立・私立問わず、高等学校等に通う生徒に対しては、いわゆる「高校無償化法」によって国から就学支援金が支給されています(就学支援金には所得制限が設けられています)。

学年が上がると高くなる補助学習費
教育費の内訳をみると、公立では学校教育費が約31万円、学校外活動費が約20万円、私立では学校教育費が約75万円、学校外活動費が約30万円となっています。
学年が上がるごとに学校教育費は低くなりますが、反対に補助学習費(学習塾費や家庭教師費など)は高くなっていき、公立の第3学年では約23万円、私立の第3学年では約32万円にもなります。

高校生にかかる教育費総額

(単位:円)

  公 立
平均 第1学年 第2学年 第3学年
学習費
総額
512,971 629,459 457,895 455,762
学校
教育費
309,261 468,797 276,366 189,079
学校外
活動費
(補助学習費)
203,710
(171,377)
160,662
(129,480)
181,529
(149,104)
266,683
(233,340)
  私 立
平均 第1学年 第2学年 第3学年
学習費
総額
1,054,444 1,276,978 941,873 937,550
学校
教育費
750,362 1,022,188 658,897 560,460
学校外
活動費
(補助学習費)
304,082
(246,639)
254,790
(181,168)
282,976
(237,261)
377,090
(324,521)

文部科学省「令和3年度子供の学習費調査」

高校無償化「高等学校等就学支援金制度」とは?

2010年より「高等学校等就学支援金制度」が創設され、これによって高校の授業料が無償化されることになりました。
制度の対象になるか、いくら支給されるのかなど確認してみましょう。

制度の利用には主に収入面での条件がある

高等学校等就学支援金制度の対象となるには、世帯年収(目安)が910万円以下である必要があります。
世帯年収ですので、共働きの場合は父母の収入の合算額で判断されます。祖父母の所得は合算されません。

保護者が離婚している場合は、実際の養育者ではなく、親権者の年収で判断されます。

判定基準の計算式

上記世帯年収の基準は目安であり、家族構成などにより変動します。
具体的には以下の計算式で算出される金額を元に判定されます。

保護者の市町村税の課税標準額×6%
-市町村民税の調整控除の額

※政令指定都市の場合には、
「調整控除の額」に3/4を乗じて計算する。

この金額が30万4,200円未満の世帯が世帯年収910万円程度となるので、この金額を超えない世帯が対象となります。

支給金額は国公立と私立で異なる

高等学校等就学支援金制度で支給される金額は、国公立と私立、全日制と定時制、通信制など条件により異なります。

国公立高校(全日制)の支給額

国公立高校(全日制)の場合、月額9,900円(年額118,800円)を限度として支給されます。
国公立高校の授業料は年額11万8,800円と定められているため、授業料は実質0円ということになります。

私立高校(全日制)の支給額

私立高校(全日制)の場合、所得に応じて支給額が2段階設けられています。

  • 世帯年収が約910万円未満:月額9,900円(年間11万8,800円)を限度として支給されます。
  • 世帯年収が約590万円未満:月額33,000円(年間39万6,000円)を限度として支給されます。

対象となる学校の種類ごとに、支給される高等学校等就学支援金の金額は異なります。

文部科学省「高等学校等就学支援金制度」

実際には授業料以外の出費もある

文部科学省の「子供の学習費調査(令和3年度)」によると、年間の授業料は公立高等学校(全日制)で5万2,120円、私立高等学校で28万8,443円となっています。
つまり1か月あたりの軽減額は、公立高等学校(全日制)に進学するケースでは月に約4,300円ほど、私立高等学校(全日制)では月に約2万4,000円ほどとなります。

高校無償化の「高等学校等就学支援金制度」によって授業料は軽減されることになります。
ただし、軽減されるのはあくまでも授業料ですので、その他の費用は各ご家庭で準備する必要があります。

教育費の目安

監修者情報

監修者

林田 憲治

(2級ファイナンシャル・プランニング技能士/株式会社アイ・エフ・クリエイト)

『お客様へ寄り添った案内』をモットーに、
スタッフ一同、親切・丁寧に分かりやすくご説明させていただきます。

掲載している情報は記事更新時点のものです。最新の情報と異なる場合がありますのでご注意ください。

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