女性保険
女性保険を検討する際のポイントとは?
女性特有の病気による入院や手術を手厚く保障してくれる女性専用の医療保険。
「妊娠・出産や乳がんなどの病気を考えると加入したほうが良いのか」「何をチェックして選べば良いのか」と迷われたときの参考として、比較検討する際のポイントをご紹介していきます。
保険商品として比較するときにチェックする部分としては、通常の医療保険と少し違います。
女性保険を選ぶときの流れとしては、
①保障期間や基本的な保障内容
②女性保険として手厚くなる範囲
③その他のご自身が望む特約が付帯できるかどうか
の3つのポイントを確認しながら商品を見ていくことをおすすめします。
それではここから、①~③のポイントを順番に詳しく見ていきましょう。
■もくじ(ページ内リンク)
③その他のご自身が望む特約が付帯できるかどうか確認しましょう
①保障期間や基本的な保障内容を確認しましょう
【保障期間】
保障期間には、通常の医療保険と同様に「定期型」と「終身型」があり、ご自身の目的に合わせて選択します。まず選択するときに考える基準としては、いつまでこの保障が必要なのか?どんなリスクに備えたいのか?を決めておきましょう。
定期型 | 終身型 | |
保障期間 | 1年・10年・歳満了など一定期間のみ | 一生涯保障 |
保険料 | 終身型に比べて割安 契約期間が終了し、更新する場合は 更新時の年齢に応じて保険料が変わる(高くなる) |
加入時の保険料が変わらない |
主な用途 | ■終身型のサブ的な保険 ■一定期間のみ医療保障を大きくしたい ■そもそも定期的に保険を見直ししたい ※妊娠・出産・子育て期の一定期間だけ手厚く備えておきたい方や、女性特有の病気リスクが高い20代から50代の間に手厚く備えたい方 |
■メインの保険 ■一生涯の医療保障を持ちたい※若い年齢の女性疾病リスク、20代30代の妊娠出産リスク、40代以降の入院リスクと、すべてに備えておきたい方 |
定期型の保険は一定の間だけ保障を手厚くしたい方、子どもが自立した後や、充分な貯蓄ができたときなど保険を解約する可能性がある場合にはおすすめです。同じ保障内容であっても、終身型の方が割高になりますので、余分に保険料を払ってしまう可能性があるためです。定期型の保険はご自身のライフステージの変化に合わせて対応しやすくなるので、保険の見直しがし易いです。ただし、病気になってしまった場合は他の保険への切り替えが難しくなったり、加入できる保険が限られてしまう可能性が考えられます。また、定期型の保険を更新し続けていると、最終的には終身型よりも支払う毎月(または間半年、毎年)の保険料が高くなる可能性があるので注意が必要です。
終身型の保険は解約しないことを前提に契約するため、保険の見直しはしづらいです。しかし、保障が一生涯続くことや、保険料が上がらないため、若いうちに終身型の保険へ加入しておくと月々の経済的負担を抑えることができます。また、支払いを終身払いよりも60歳・65歳払い済を選択することによって、月々の保険料は高くなりますが、保険を使う可能性が高くなる老後に保険料支払いの負担が少なくなることや、平均寿命まで生きた場合は終身払いよりも安くなる点はメリットといえますね。ご自身のニーズをしっかりと見極めて、それに合わせた保障期間を選びましょう。
【基本保障】
基本的な保障内容では、入院日額や入院給付限度日数の他にも、保障される治療内容(放射線治療の給付金の有無)などを比較しながら選んでいきます。入院給付金が5日未満の入院でも一律で5日分が給付されるものや、長期入院に対応しているものなど保険商品の特徴はそれぞれ異なります。保障内容が充実している商品は、その分保険料も高くなりますので、それぞれの商品の特徴からご自身の納得できる商品を選びましょう。
②女性保険として手厚くなる範囲はどこか確認しましょう
「女性特有の病気を手厚く保障」といっても、商品ごとにその定義は異なります。一般的に保障が手厚くなる部分は以下のようなものが挙げられます。
■女性疾病※による手術給付金の上乗せ
■女性疾病※による入院限度日数の延長保障
※すべてのがんを含む場合もあり
女性特有の病気では、デリケートな部位であることを考慮して、入院時には差額ベッド代を払って個室を希望することも考えられます。さらにがん治療では、ウィッグの購入や特殊な下着の購入などの諸雑費がかさむこともあります。
そうした状況に経済的支援となるように、入院給付金の上乗せで保障が増額されるようになっているものが一般的です。
「女性特有の病気」として扱われているものは以下のようなものがあります。手厚く保障してもらえる女性特有の病気も、保険会社によって対象となる疾病は異なります。
おもな病気 | 種類 |
がん | 乳がん、子宮がん、卵巣がん、など(保障は全部位が対象) |
乳房や女性性器疾患 | 乳房・子宮・卵巣の良性新生物、子宮内膜症、など |
甲状腺の疾患 | 甲状腺の良性新生物、甲状腺機能低下症、など |
妊娠・分娩および 産褥の合併症 |
流産、妊娠・分娩の合併症、帝王切開、 多胎分娩異常分娩、子宮外妊娠など |
その他の病気 | バセドウ病、関節リウマチ、胆のう炎、鉄欠乏性貧血、など |
※対象となる疾病については保険会社ごとに相違あり
女性特有の体の部位(乳房・子宮・卵巣)の病気はもちろんのこと、女性がかかりやすい病気についても保障の対象となっていることが多く、特にがんに対してはその他の部位であっても罹患率は高いことから対象となることがほとんどです。
特に20代~50代の比較的若い女性はがんになりやすいと言われており、女性特有のがんリスクと女性保険の必要性のページ内でがんの罹患率などを確認していただけます。詳細をご覧になりたい方は、ご参照ください。
商品によって、保障してもらえるものと保障されないものがありますので、加入前に一度は約款などで確認してみると良いでしょう。
女性特有の疾病にかかったときなどの限定された上乗せではなく、そもそも「どんな入院でも日額1万円保障されたい」と思うのであれば、通常の医療保険も検討していく必要がありますね。
③その他のご自身が望む特約が付帯できるかどうか確認しましょう
女性保険では上乗せ以外にも魅力となる特徴として、付帯できる特約が用意されていることがあります。よくある特約としては以下のようなものが挙げられます。
■女性特有のがんによる診断給付金の上乗せ
■乳房再建術など特定の手術に対する保障を付帯
■生存給付金や健康お祝い金などのボーナス
希望通りにカスタマイズすることで、さらに手厚くすることも可能ですが、その分保険料は上がってしまいます。例えば生存給付金では、お祝いボーナスが定期的に給付されるのは魅力的ですが、ご自身で積み立てているのと変わらず、貯蓄になる分を毎月支払わなければなりません。
ご自身の予算に応じて必要性を見極めることも重要です。
まとめ
女性は男性よりもライフイベントが多かったり、若いうちから女性特有の疾病が心配されたりなど、準備しておきたい保障はたくさんあるかと思います。
しかし保障を手厚くすることで必然的に保険料の金額は上がってしまいますし、環境やご自身の収入によっても、保険にかけられる予算は限られていますよね。必要な保障を確保しながら、予算内で加入できるように必要性が低いと感じる保障は付帯しないなどの、しっかりとした目的意識が大切です。また、保険会社指定の女性特有の病気にかかった場合は、通常よりも支払われる金額は増えますが、女性保険に入ったからといって、保障されている病気の範囲が広がるわけではありません。女性特有の病気にかかりやすい年代や保険料なども考慮して、ご自身が納得する保険に加入する際の参考にしてみてください。
女性保険への加入をご検討の方は生命保険比較サイト「i保険」女性保険ページをご覧ください。
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この記事を書いた人
奥寺 佳彦
株式会社アイ・エフ・クリエイト
日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー(AFP)