医療保険
差額ベッド代の相場と入院費用の内訳について

医療費を備えるときに考慮しなければいけないことは、どういった公的な医療制度が利用できるのかという点と、公的な健康保険の適用外となる全額自己負担での費用がどの程度かかるのかという点です。
その中で、大きく自己負担の割合を占めると言われている「差額ベッド代」ですが、どのような時に発生して、いくらくらいかかるのかというのは気になるところですよね。
「差額ベッド代」に関する細かな要件や、平均的な金額などをご紹介いたします。
■もくじ(ページ内リンク)
入院時にかかる費用の内訳
まず初めに、入院時にかかる費用を見ていきましょう。
通常健康保険に加入していれば、健康保険証を窓口に出すことによって、医療行為に関する費用の自己負担額は大半の方が3割となります。
それでも高額になってくると金銭的負担が大きいため、収入に応じて上限額が定められており、その上限額を超えた場合には払い戻しが受けられる高額療養制度があります。
公的な制度を利用した後に算出された医療費の実質自己負担額と、入院中の差額ベッド代、1日3食の食事代、治療によっては自由診療費や先進医療費などが入院費用としてかかってくることになります。
全額自己負担となる費用の中でも、入院する部屋によって大きく違いの出る費用が「差額ベッド代」なのです。
差額ベッド代とは
一般病室であれば入院費に含まれているベッド代ですが、人数が少なく、より個室に近い部屋になると差額ベッド代が追加されます。
【差額ベッド代の定義】
差額ベッド代が発生する部屋には、以下の条件があります。
① 病室の病床数(ベッド数)は4床以下
② 病室の面積は1人あたり6.4平方メートル以上
③ 病症ごとのプライバシー確保を図るための設備が整っていること
④ 少なくとも以下の個人用の設備が揃っていること
■私物の収納設備
■照明
■小机等及び椅子
金額は病院が自由に設定しても良いことになっていますので金額はバラバラで決まりがなく全く請求されない病院もありますが、都心に近づくほど高額になる傾向にあり、特別室と呼ばれる高額な個室では1泊30万円を超えるスイートルームのような金額設定の部屋もあるようです。
とはいえ、病室は本人の選択であり、同意がなければ勝手に発生することもありません。
【差額ベッド代が発生するケース】
■ご自身が個室を希望した場合
■同意書にサインをした場合
患者自身が個室を希望すれば当然差額ベッド代はかかってきますし、個室利用の同意書にサインをすれば、確認が取れていることになるため請求されます。
たとえば緊急入院となったときに、バタバタとした中で記入が必要な複数の書類の中に、実は同意書が入っていて知らずにサインをしてしまった、ということも実際あるようなので注意が必要です。
【差額ベッド代を負担しなくても良いケース】
■書面による同意の確認をとっていない
■治療上の必要により特別療養環境室に入院させる場合
■病棟管理の必要性などから特別療養環境室に入院させた場合で、実質的に患者の選択によらない場合
病院側は差額ベッド代の同意を得るためには、患者への十分な情報提供と自由な選択が必要となり、受付窓口や待合室への掲示や明確かつ懇切な説明をすることが求められています。
その際に患者からの同意が得られていない場合や、病室の不足・感染予防など治療上の必要に応じて個室利用となる場合には、請求してはいけないことになっています。
納得した上での差額ベッド代であれば問題ありませんが、知らずに後から請求されてトラブルになる事例もあることをふまえて、同意書の存在や費用をしっかり理解しておきましょう。
差額ベッド代の金額
差額ベッド代の発生する条件をふまえて、利用した場合には一体いくらくらい請求されるのか、平均的な金額を見ていきます。
厚生労働省の調査にて令和4年7月時点の統計によると、1日あたりの平均額は6,620円となっています。
人数がより少なくなるにつれて高額になっており、1人部屋で仮に30日間の入院をした場合、およそ24万9,660円の差額ベッド代が請求されます。
4人部屋での30日間の入院ですと8万1,150円となり、同じ期間の入院をしても16万8,510円の治療費の差が発生してしまいます。
〈1日あたりの平均徴収額〉
部屋の種類 | 平均金額 |
1人部屋 | 8,322円 |
2人部屋 | 3,101円 |
3人部屋 | 2,826円 |
4人部屋 | 2,705円 |
合計 | 6,620円 |
※出典:厚生労働省「中央社会保険医療協議会総会」
地域などによっても差があり、病院によっては請求しないところもありますが、仮に緊急入院をした病院で差額ベッド代がかかるため同意書にサインを求められたけれど、拒否したことによりその後の関係性や治療に不安が生まれることを恐れてサインしてしまうことがあるかもしれません。
選択する権利はもちろんあり、明確な意思表示することが大切ですが、個室費用の妥当性の確認や医療費負担への不安を緩和するためにも、ある程度の平均額を知っておいた方が良いかと思います。
まとめ
差額ベッド代は入院する日数によって、とても高額になってしまうこともあります。もしも「入院中はきちんとプライバシーを確保したい」などの意向があれば、差額ベッド代を見越した備えが必要となりますし、なるべく利用せずに治療費を抑えたいのであれば、うっかり同意書にサインをせずに意向を伝えて拒否をすることが必要となります。とはいえ、実際の疾病や身体的・精神的な状況によっても利用するかどうかということは変わってきますので、差額ベッド代の平均的予算を把握しておくほうが望ましいでしょう。
先ほど記載しているとおり、病室に空きが無く大部屋に入れなかった場合にも、差額ベッド代の請求をされる可能性があります。1日あたり数千円の負担が出てきてしまうのは、経済的に厳しいですよね。また、入院すると差額ベッド代だけではなく、身の回り品の購入代や食事代などがかかるため、思った以上にお金がかかるものです。
医療保険は入院1日につき支払われる金額(入院日額)を選ぶことができます。もちろん日額が高くなれば保険料も上がります。ただ、年々入院日数は短くなっているため日数をある程度短くし、日額を高めに設定したり、1日でも入院したら5万円や10万円を受け取れる入院一時金特約付きの保険を検討される方もいらっしゃいます。
万一の時の負担を軽減するためにも、医療保険を検討されてみてはいかがでしょうか。医療保険選びのチェックポイントなどもご確認いただけますので、医療保険の選び方ページをご参考ください。
各保険会社の保険料を比較してみたい方は生命保険比較サイト「i保険」医療保険ページをご覧ください。
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この記事を書いた人

奥寺 佳彦
株式会社アイ・エフ・クリエイト
日本FP協会認定ファイナンシャルプランナー(AFP)